こどもの本
月刊「こどもの本」は、日本児童図書出版協会発行の月刊誌です。
当協会に参加している児童図書出版社41社の新刊情報や、児童書にまつわるエッセイや評論をお楽しみいただけます。

表紙のことば・うちむらたかし
昔から持っている写真集に最近、見つけた1枚。オーストラリアの大きな家の庭でパーティーが開かれています。にぎわう中、女の人が誰かと話しています。「あの料理の隠し味は?」あるいは「来週の集まりには来ます?」でしょうか。
ぼく達の生きている時間のほとんどが、こうした、なんてことはない会話でできています。当人の記憶が失われればどこにも残らず永久に消え去る、何の重みもない出来事。でも、この最も散文的なやりとりの中に、そこはかとなく「詩」の気配を感じます。ぼくはそういう絵本を作っていきたいです。
内村尚志
幼少期を豪州で過ごす。大学在学中に仏語、西語、独語を習得。2016年にクレヨンハウス絵本大賞で優秀作品賞受賞。絵本の最新作は『くるまね? でんしゃさ!』。
https://www.takfrog.net/
2023年12月1日発行
定価(本体150円+税)
ISSN 0385-0463
月刊「こどもの本」
2023年12月号
心にのこる一冊
いやいやえん 鹿田昌美
私の新刊
・『数字でわかる! データから見る医療のいまとこれから』 村上正泰
ある日の庭日記⑫●最終回 大野八生
(境界探検雑記帳⑥)●最終回
境界線のラスボス「国境」 西村まさゆき
新聞書評に紹介された本
(翻訳作品から考える 子どもの本の現在地⑤)
るつぼからサラダボウルへ 三辺律子