こどもの本
月刊「こどもの本」は、日本児童図書出版協会発行の月刊誌です。
当協会に参加している児童図書出版社41社の新刊情報や、児童書にまつわるエッセイや評論をお楽しみいただけます。

表紙のことば・うちむらたかし
東京都現代美術館で開催中のデイヴィッド・ホックニー展に行ってきました。中でも楽しかったのが、iPadで描かれた「ノルマンディーの12か月」です。全長90メートルの絵に沿って歩いていると、何かを見てはいるが見つめてはいない、という散歩時の気分になって、こんな絵本を作りたいと妄想しました。通常の3倍のページ数がある大長編絵本で、主人公が歩いたり途中荒れ地で寝たりする3日間を淡々と風景として描いていく、というもの。一生描くことはないだろうその絵本の夕焼けの場面を思い浮かべては一人楽しんでいます。
内村尚志
幼少期を豪州で過ごす。大学在学中に仏語、西語、独語を習得。2016年にクレヨンハウス絵本大賞で優秀作品賞受賞。絵本の最新作は『くるまね? でんしゃさ!』。
https://www.takfrog.net/
2023年10月1日発行
定価(本体150円+税)
ISSN 0385-0463
月刊「こどもの本」
2023年10月号
心にのこる一冊
鳴りひびく鐘の時代に 石井美保
私の新刊
・『相方なんかになりません! 心晴にライバル!? 真夏のビーチで大ピンチ』 遠山彼方
ある日の庭日記⑩ 大野八生
境界探検雑記帳④
いったい何が『飛び地』なのか 西村まさゆき
翻訳作品から考える 子どもの本の現在地③
世界の移民の物語を「当事者」として読むこと 三辺律子