こどもの本
月刊「こどもの本」は、日本児童図書出版協会発行の月刊誌です。
当協会に参加している児童図書出版社42社の新刊情報や、児童書にまつわるエッセイや評論をお楽しみいただけます。

表紙のことば・うちむらたかし
世界各地の静かな場所の音を集めているゴードン・ヘンプトンという人がいます。27歳のとき、長いドライブに疲れて原っぱに車を止めて休んでいたら雷雨になった。そのとき「聴く」ということの本当の意味が初めてわかったそうです。
そんな彼は静寂について、音がないこと(absence of sound)ではなく、その場のすべてがそこにあること(presence)だと言っています。静かな場所は音に満ちている。そんな絵本をいつか作ってみたいと思っています。
彼の集めた音だと川や海といった水の音が特に好きです。
内村尚志
幼少期を豪州で過ごす。大学在学中に仏語、西語、独語を習得。2016年にクレヨンハウス絵本大賞で優秀作品賞受賞。絵本の最新作は『くるまね? でんしゃさ!』。
https://www.takfrog.net/
2023年8月1日発行
定価(本体150円+税)
ISSN 0385-0463
月刊「こどもの本」
2023年8月号
心にのこる一冊
五月三十五日 中野 純
●特別連載
平和な世界を願って~子どもの本にできること~⑨ 那須田 淳
●新連載(翻訳作品から考える 子どもの本の現在地①)
存在感を増すアジア系の主人公たち 三辺律子
ある日の庭日記⑧ 大野八生
私の新刊
・『森のちいさな三姉妹 森ネコさんのおかしをどうぞ』 楠 章子
(境界探検雑記帳②)
北海道に「県境」は……あります 西村まさゆき