日本児童図書出版協会

児童書出版文化の向上と児童書の普及を目指して活動している団体です

こどもの本

私の新刊
『おてがみさがし』 おくはらゆめ

(月刊「こどもの本」2023年11月号より)
おくはらゆめさん

おてがみさがし

「子どもを育てていたら、新しい絵本のアイデアが、たくさん浮かぶだろうね」

…何人かに言われた言葉。

 でも正直言って、子育てしているとアイデアが浮かぶ隙とかもなく、ただ毎日こなして終わってしまう。

「子どもとの出来事を絵本にするといいよ」

…大すきな絵本の先輩に言われた言葉。

 いつか作れたらいいけど…なんとなく分かるけどさあ、でもさあ、今は無理なんだぜ!って、ずっと思っていました。

 だけど今回気づいたら、自分が息子と遊んで感動した出来事が絵本になっていました。

 それが『おてがみさがし』です。

 やったぜ!!!

 息子が7歳になり、少しばかり子育てに余裕が出てきたのかな?と、うれしい気持ちです。

 息子がひらがなに興味を持ち始めた頃、私は仕事で一泊の旅に出かける事になりました。

 それで息子が寂しくないように、絵に簡単な言葉を添えたお手紙を作って、それらがつながっていくように、家の中に隠しました。最後のお手紙は、おやつ付きです。

「すっごい喜んでいたよ」と、後で家族が教えてくれて、その様子を見たくなった私は、今度は自分がいる時にその遊びをしました。

 一文字一文字を一生懸命に読もうと見開く大きな目。(前回のおやつで、味をしめたのもあいまって!)次のお手紙を見つけると「あったー!」と全身で喜ぶ姿。

 まぶしい思い出です。

***

 ちなみに自分が子どもの頃、母の誕生日にこの遊びを持ちかけたら、全然盛り上がらず、ちょいと傷ついたのですが、時間を超えて息子が喜んでくれて、「よかったねワタシ!」と昔の自分と肩を組めました~。

 めでたしめでたし。

●既刊に『とりあえず とりの はなし』『わたしと いろんなねこ』『ようかいしりとり』など。

『おてがみさがし』"
あかね書房
『おてがみさがし』
おくはらゆめ・作
定価1,320円(税込)