こどもの本
月刊「こどもの本」は、日本児童図書出版協会発行の月刊誌です。
当協会に参加している児童図書出版社41社の新刊情報や、児童書にまつわるエッセイや評論をお楽しみいただけます。

表紙のことば・うちむらたかし
木々の葉っぱ越しに見える道とか丘とかの眺めが好きです。
詩や絵本といった作品についても、作品を通して世界を見ている、といえると思います。ところで、詩人オクタビオ・パスは、いつか透明な詩を書いてみたい、と語っています。
言葉は、対象を表すと同時に隠します。その隠す働きを極限まで小さくしたもの、言葉と世界が一致すること。
でも——と、少し思います。葉っぱ越しの景色がすてきなように、言葉の手触りや抵抗が残っていることが詩の魅力なのかもしれない、と。透明な詩は読んでみたいですが。
内村尚志
幼少期を豪州で過ごす。大学在学中に仏語、西語、独語を習得。2016年にクレヨンハウス絵本大賞で優秀作品賞受賞。絵本の最新作は『くるまね? でんしゃさ!』。
https://www.takfrog.net/
2023年4月1日発行
定価(本体150円+税)
ISSN 0385-0463
月刊「こどもの本」
2023年4月号
心にのこる一冊
博士の愛した数式 稲垣真衣
●特別連載
平和な世界を願って〜子どもの本にできること〜⑥ 朽木 祥
私の新刊
ある日の庭日記④ 大野八生
心惹かれる不思議な昔話の世界④
真似をする隣のお爺さん、登場。 黒川麻実
絵本編集者に聞く⑨
佐々木紅さん(ブロンズ新社) 小野 明