日本児童図書出版協会

児童書出版文化の向上と児童書の普及を目指して活動している団体です

“さがしています。こんな本”

月刊「こどもの本」2006年5月号より

花の本

 幼稚園の卒園式で初めて花束をもらった娘。とても嬉しかったようで、いまの夢は「はなやさんになること」だそうです。ここ数年のガーデニングブームの影響なのか、書店にはたくさんの花の本が並んでいます。子ども向けにはどんな本がありますか?(高知県・母親)

花のうた

シャンナ・オーテルダール/文・エルサ・ベスコフ/絵・石井登志子/訳(文化出版局 本体1400円)

スウェーデンの絵本作家ベスコフが、花にまつわる子ども向けの詩に絵をつけたもの。語りかけるような言葉と、優しい色づかいの絵が美しい本です。(小学低学年から)

はなのしずく

椿 宗介/作・高畠 純/絵(フレーベル館 本体400円)

お母さんの病気にきくという“花のしずく”をさがして、カエルのけろはあちこちさまよいあるきます。母をおもうけろの心情に胸打たれる1冊です。(幼児から)

おはようの花

仁科幸子/さく・え(フレーベル館 本体1200円)

知ったかぶりのハリネズミと、知りたがりやのヤマネの小さなお話6つ。なかなか春がこないので、春をつれてくる“おはようの花”をさがす2人ですが…。(5歳から)

コスモス・マジック

田村理江/作・朝倉めぐみ/絵(フレーベル館 本体1300円)

ミセス・グレースが、あるりっぱなお屋敷に貼られた「お手伝いさん募集」の貼り紙を見つけたことから、不思議な花にまつわる謎めいた物語が始まります。(小学中学年から)

おはなのすきなトラリーヌ

どいかや/さく(偕成社 本体700円)

トラリーヌはお花が大すきなトラの女の子。ある日、散歩のとちゅうで見たこともないお花をみつけて…。フェルトで作った絵で、心があたたまるお話。(2歳から)

チュウリップの幻術

宮沢賢治/作・田原田鶴子/絵(偕成社 本体1400円)

小さな白いチュウリップからわきあがる光の酒に酩酊して、洋傘直しと園丁が見た春の幻想。不思議なストーリーに鮮やかな色彩の絵が添えられた絵本。(小学中学年から)

花よりも小さく

星野富弘/著(偕成社 本体1400円)

不慮の事故で手足の自由を失いながらも口に筆をくわえて詩画を描く星野富弘。さまざまな想いを込めた詩画59点、エッセイ24点を収録した花の詩画集。(小学中学年から)

ぴよちゃんとひまわり

いりやまさとし/さく・え(学習研究社 本体950円)

ひまわりと友だちになったひよこのぴよちゃん。けれど、夏が終わると仲良しのひまわりは枯れてしまいます。命を慈しむ心をはぐくむ絵本です。(幼児から)

タンポポの研究

山本 正/著・板倉聖宣/解説(国土社 本体1165円)

春になると野原のあちこちで目にするタンポポ。そのタンポポの生態を、子どもたちの目で詳しく観察、実験し、解説した名著の復刻本。(小学高学年から)

わがままなおにわ

角野栄子/作・メグホソキ/絵(文溪堂 本体1500円)

モリンさんの花屋には不思議がおこるという葉っぱの花束があります。花束を買ったのは小さなお庭をもつハヤミさん。さて不思議はおこるのでしょうか?(幼児から)

桜物語

大西伝一郎/作・たちようこ/絵(文溪堂 本体1500円)

戦争で命を落とした教え子たちを供養するため、桜づくりに没頭した男が25年以上もの歳月をかけて実を結んだ新種「陽光」誕生の感動の物語。(小学低学年から)

こどものずかんMio

くさばな・き

村上康成・他/絵(ひかりのくに 本体762円)

絵本形式の全く新しい幼児向け自然図鑑シリーズ・第7巻。春夏秋冬、季節ごとに見られる草花やドングリ等を美しい写真とイラストでていねいに紹介。(幼児から)

おみせやさんシリーズ

くらしとはな

原田ヒロミ/イラスト(ひかりのくに 本体1460円)

花屋さんの1日の様子、暮らしの中の花や育て方、市場の様子、世界の花の図鑑などを紹介。身近なくらしを見つめるきっかけになる図鑑です。(幼児から)

花の童話集

宮沢賢治/作・いわさきちひろ/画(童心社 本体1200円)

小さな花ばなに光る詩人の感性が、みごとに結晶した珠玉の6短編に、無限の色彩を感じる挿絵。35年以上読み継がれている本。(中学から)

さくら子のたんじょう日

宮川ひろ/作・こみねゆら/絵(童心社 本体1300円)

さくら子の名前は、山の不思議な木からもらったと、かあさんはいいました。命を育み、育まれることを静かに問いかける絵本です。(小学中学年から)

人食い花レストラン

松谷みよ子・他/文・かとうくみこ/絵(童心社 本体600円)

ガラスのお城のような植物園のような〈人食い花レストラン〉。花や植物にまつわる怖い話、不思議な話を、どうぞお召しあがり下さい。(小学中学年から)

山の花1200

山麓から高山まで決定版
青山潤三/写真・解説(平凡社 本体3600円)

山麓・低山に咲くものから高山植物まで、多様な環境に育つ日本列島の山の花1200種を収録。美しい写真をもとに植物を知るハンディ図鑑の決定版。(中学)

フォトガイド

花の森50

石橋睦美/著(平凡社 本体2400円)

多様な自然環境が織り成す日本列島の森林は、花が豊かに咲く森が多く、多くの人を魅了する。北海道から沖縄・小笠原まで、代表的な森の花を追う。(中学)

エベレスト花の道

ヒマラヤ・フラワートレッキング
藤田弘基/写真・文(平凡社 本体1600円)

幻の花・青いケシを始め、150点余の高山植物の写真が誘う幻想的な世界を、世界最高峰エベレストに間近に迫ったネパールの天空花園として紹介。(中学)

ひとりぼっちのバラ

水森亜土/作・絵(教育画劇 本体1000円)

野原にぽつんと咲く1輪のバラ。「わたしはいつもひとりぼっち、本当にさびしいわ…」と悲しんでいると、女の子がやってきて…。少し切なくてハッピーな物語。(幼児から)

あかいはなとしろいはな

長 新太/さく(教育画劇 本体1300円)

きもちのよい朝。あかい花は、さかなさんの花を見せてもらいます。花々の甘い香りが漂う絵本。(幼児から)

サナのゆめのにわ

なりたまさこ/作・絵(ポプラ社 本体1300円)

花のだいすきなサナは、にわづくりにむちゅう。タネをうえ、水をやり、いっしょうけんめい育てます。花の精と友だちになったお話。(幼児〜小学低学年)

にじいろのはな

マイケル・グレイニエツ/さく・ほそのあやこ/やく(ポプラ社 本体1300円)

にじいろのはなは、やっとおひさまにあえて嬉しくてたまりません。この幸せな気持ちを、みんなにもわけてあげたいと思いました。(幼児〜小学低学年)

こうえんのシロ

わたなべひろみ/さく・え(ポプラ社 本体800円)

こいぬのシロは、ワンワンパトロール隊として、公園をまもっています。春のある日、公園にきらきら光るふしぎな花がさきました。(小学低学年)

アサガオたねからたねまで

佐藤有恒/写真・中山周平/文(あかね書房 本体1500円)

日本ではなじみ深いアサガオ。そんなアサガオの歴史、習性から早起きしなくても開花する瞬間が見られるウラワザなど、アサガオの全てがつまった1冊です。(小学低学年から)

ヒマワリのかんさつ

叶沢 進/写真・白子森蔵/文(あかね書房 本体1500円)

ヒマワリが発芽してから種ができるまでを写真でわかりやすく解説しました。ヒマワリが太陽の方向を向いてまわるなぞの仕組みもわかります。(小学低学年から)

花の色のふしぎ

佐藤有恒/著(あかね書房 本体1500円)

花の姿形は千差万別、虫たちをたくさん呼びよせようと、いろんな工夫がこらされています。ふしぎな花の色の世界をあざやかな写真で紹介します。(小学低学年から)

ヒガンバナのひみつ

かこさとし/作(小峰書店 本体1300円)

ヒガンバナには毒がある?! クスリグサ、ジゴクバナ、キツネノハナビなど多くの別名をもつヒガンバナ。その別名に隠されたひみつを楽しく紹介。(小学中学年から)

花の色でさがそう 春の野の花

松原巌樹/絵・文(小峰書店 本体1300円)

花の色をめやすに、花をさがす絵本図鑑。田畑や野、山など、花が咲く場所別にも分類。葉や実のつくり、花のつき方などの豆知識や草花遊びも紹介。(小学低学年から)

モンスター・ホテルでおばけバラ

柏葉幸子/作・高畠 純/絵(小峰書店 本体1100円)

こけばあさんがモンスター・ホテルに持ち込んだオバケ豆の木がずんずん育って……なんと、大きなカイブツの木に! さて、どうなることやら?(小学低学年から)

はなとしゅうでんしゃ

あまんきみこ/作・葉 祥明/絵(文研出版 本体1200円)

冬の日、みっこは青い花を見つけ、やさしくかさをさしかけます。青い花、見知らぬ少女、花でんしゃ、…透明なメルヘンの世界が広がっていきます。(小学低学年)

かくれんぼうさぎ

松野正子/作・古川暢子/絵(文研出版 本体1200円)

いたずらうさぎたちが、花のまねをして野原でかくれんぼ。はちもおおかみもだまされた。でも、おかあさんだけはだまされない。春の野原へ誘う物語絵本です。(小学低学年)

花ものがたり

(春・夏・秋・冬・花ことば 全5巻)
立原えりか/文・もとなおこ/絵(小学館 本体各750円)

花にまつわる世界各地の伝説や神話・昔話などを、花のイラストをまじえて四季ごとに紹介。美しいファンタジーの世界へと誘います。(小学中学年〜一般)

まぼろしの花がさいた

神戸淳吉/作・木俣清史/絵(くもん出版 本体1165円)

小さいときから草花が好きだった大賀一郎は植物学の道に進み、2千年前のハスの種を見つけ出し、一生の夢とロマンをかけ、幻の花をさかせた。(小学中学年から)

ちりりん

藤川秀之/著(くもん出版 本体1456円)

100年に1度だけ咲く花を長い年月まっていた老人がいた。しかし、花は1本残らず人々につまれてしまう。老人は悲しみ、花を思い、笛を吹きだした。(小学低学年から)

水仙月の4日

宮沢賢治/作・味戸ケイコ/画(くもん出版 本体1942円)

水仙が咲きだす暖かな頃、雪婆んごがやってきて雪童子や雪狼に命じて雪を降らせる不思議なお話。宮沢賢治はそんな日を水仙月の4日と呼んだ。(小学高学年から)

ルピナスさん

バーバラ・クーニー/作・かけがわやすこ/訳(ほるぷ出版 本体1300円)

ルピナスさんは、おじいさんと約束したとおり、世界中を旅行して、海辺の小さな家に住み、3つめの約束「世の中を美しくする」ためにすてきな魔法を思いつきました。(4歳から)

グリム童話

しらゆきべにばら

バーバラ・クーニー/絵・鈴木 晶/訳(ほるぷ出版 本体1311円)

しらゆきとべにばらはとてもなかのよい姉妹。お母さんと3人で暮らしていました。ある冬の日、大きな黒いクマが訪ねてきたり、恩知らずな小人に出会ったり…。(6歳から)

なの花のチャイム

鈴木ゆき江/作・橋本淳子/絵(ひくまの出版 本体1100円)

ゆうきくんが、誰も住んでいない「菜の花屋敷」のチャイムを押してみたら、中から、ふしぎな女の子が飛び出してきました。菜の花のファンタジー。(小学低学年から)

なのはなおつきさん

生源寺美子/作・鈴木義治/絵(ひくまの出版 本体1200円)

お姉さんと妹が、夕暮れの散歩道で、いろいろな自然とお友だちになります。なつかしい忘れかけていた日本の抒情の世界が、たっぷりと表現された絵本。(小学低学年から)

そばのはなさいたひ

こわせたまみ/作・いもとようこ/絵(佼成出版社 本体1300円)

人間のお母さんが落とした赤ちゃんの帽子を届けようと、子ウサギは「そばの花道」を走っていきますが……。人間の慈悲とエゴを情感豊かに描きます。(3歳から)

おばあちゃんの花

内田麟太郎/文・村上康成/絵(佼成出版社 本体1300円)

子ザルのモンちゃんは、タンポポの花畑が大好き。それは、おばあちゃんとの思い出がつまっているから。亡き人への思いを、やさしく謳い上げます。(2歳から)

やさいばたけははなばたけ

広野多珂子/作・絵(佼成出版社 本体1300円)

野菜にも花が咲くって、知ってる? ジャガイモの花、トマトの花……。おばあちゃんの畑をたずねた女の子が、素朴で可憐な野菜の花たちを見つけます。(3歳から)

押し花アートを楽しもう

(全4巻)
花と緑の研究所/編・著(汐文社 揃本体7200円)

押し花で植物標本をつくるだけではなく身近な雑草や木の葉、切り花や野菜でアートを楽しもう! 自然の大切さを学びます。(小学中学年から)

タンポポ

バーリィ・ワッツ/文と写真・舟木秋子/訳(評論社 本体1000円)

タンポポの成長のようすと花のしくみを、美しいカラー拡大写真で紹介。植物の神秘と不思議にめざめ、理科実験にも役立つ写真絵本。(小学低学年から)

こすもすと虫たち

高家博成/ぶん・横内 襄/え(新日本出版社 本体1068円)

花粉やみつをもとめる虫もいれば、その虫をたべにくる虫もいて、こすもすの上は大さわぎ。こすもすをめぐる虫たちのふしぎないとなみ。(小学低学年〜中学年)

たんぽぽさいた

小川 潔/ぶん・加藤 新/え(新日本出版社 本体1068円)

わた毛をとばしどこへでもいくたんぽぽ。ながさが1メートルにもなる根にたくわえた栄養で、冬でも枯れることなく、春いっせいに花をさかせます。(小学低学年〜中学年)

むらさき花だいこん

大門高子/文・松永禎郎/絵(新日本出版社 本体1500円)

今から60年以上も昔、日本がしかけた戦争で中国へ行った1人の兵士が、平和への願いをこめて、持ち帰り、日本中にまき、ひろめたむらさきの花。(小学中学年〜高学年)

自然の中の人間シリーズ花と人間編

(全10巻)
農林水産省農林水産技術会議事務局/監修・樋口春三/編(農文協 本体各2000円)

人間はいつから花を愛でるようになったのだろうか。美や癒しで深く人間とかかわってきた花について、歴史、文化から生産まで写真とイラストで紹介。(小学高学年から)

そだててあそぼうキクの絵本

かみむらはるか/へん・たかべせいいち/え(農文協 本体1800円)

キクは古くから親しまれてきた、長寿をかなえる縁起のいい花。「ナデナデ法」で福助づくりに挑戦。菊人形、菊まくら、おいしいキクの食べ方まで紹介。(小学低学年から)

そだててあそぼうチューリップの絵本症

いまにしひでお/へん・やまもとちかひと/え(農文協 本体1800円)

美しい色と形で、昔から世界中の人々の心をとらえてきた花。タネから花が咲くまで6年もかかる育ち方の秘密、冬に花を咲かせる方法や花びら染めも紹介。(小学低学年から)

野の草花

古矢一穂/ぶん・高森登志夫/え(福音館書店 本体1300円)

春から冬まで、季節の移り変わりとともに見られる身近な草花を、生育する環境ごとに、精緻で美しい絵と簡潔な文で紹介する草花図鑑です。(小学低学年から)

山や林の草花

萩原信介/ぶん・高森登志夫/え(福音館書店 本体1400円)

人里からやや離れた林や川辺、高原、海辺など、さまざまな環境でたくましく生きる草花を、季節の移り変わりとともに緻密に描いた草花図鑑です。(小学低学年から)

花はどこから

花・花びん・水をめぐる3つのものがたり
大西暢夫/写真・一澤ひらり/文(福音館書店 本体1700円)

花びんの花はどこからくるの? 花の市場や生産者、花びんを作るガラス工場、水のもととなる浄水場や取水堰へさかのぼり、写真で伝える社会科絵本です。(小学低学年から)

こころの花たば

城谷英男/さく・え(PHP研究所 本体1120円)

山をけずってできたその街は、石垣と石段ばかりで緑がありません。その街にやってきた1人のおじいさんが、花を植えはじめました。(幼児から)

あの日をわすれないはるかのひまわり

指田和子/作・鈴木びんこ/絵(PHP研究所 本体1300円)

阪神大震災で妹を亡くした少女が妹を思わせるひまわりの花を咲かせることで救われていく。NHKで放映されて感動を呼んだ実話の絵本化。(小学低学年から)

さくらの花でんしゃ

瀬尾七重/作・新野めぐみ/絵(PHP研究所 本体950円)

ルツさんが大切にしている桜の木は、年老いて花も咲かせません。ある日、ボロボロの桜色の服を着た見知らぬ少女が、木陰で泣いているのを見つけます。(幼児から)

ぼくもわたしも元気なハーブ園

伴 章子/編著(星の環会 本体1400円)

ハーブを楽しく知ることができる本。種類や育て方、歴史、ハーブ園を造る事による地域社会のメリットを紹介。その他ハーブには意外な利用法が…。(小学中学年から)

さいたさいた

とりごえまり/さく・え(金の星社 本体1000円)

花の種が風に運ばれ、ぞうの背中で芽を出します。花も咲いてみんな大喜び。やがてお花は散ってしまいますが、また種が風に運ばれて…。心温まる絵本。(幼児から)

ぼくのはなさいたけど…

山崎陽子/作・末崎茂樹/絵(金の星社 本体1100円)

こぐまのトトは秘密の花畑をつくりました。お母さんの誕生日に花をプレゼントしたかったからです。ところがせっかく育った花がだんだん減っていき…。(幼児から)

風船でつくろう! フラワーガーデン

高田佳子/著(金の星社 本体800円)

カラフルなバルーンのお花で、あなただけのオリジナル・フラワーガーデンを作ってみませんか? イラストを使った説明で、子どもから大人まで楽しめます。(小学〜中学年から)