日本児童図書出版協会

児童書出版文化の向上と児童書の普及を目指して活動している団体です

“さがしています。こんな本”

月刊「こどもの本」2001年5月号より

「いのち」について考える本

おばあちゃんといつもいっしょ

池見宏子/作・池見民子・絵(岩崎書店 本体1300円)

大すきなおばあちゃんが倒れた家族に看取られて、最後の日々をすごす姿を愛情こめて描いた心温まる絵本。(小学初級から)

さようなら、ありがとう、ぼくの友だち

利岡裕子/文・河原まり子・絵(岩崎書店 本体1300円)

ぼくのたいせつな犬、ラッキーが死んだ。さようならを言う間もなく…。ラッキーはぼくといて幸せだったかな?(小学初級から)

ぼくのいのち

細谷亮太/作・永井泰子/絵(岩崎書店 本体1300円)

いなかでみつけた写真から、ぼくは小児がんだったことを知った一緒に入院していた友だちは今…。いのちの尊さをしみじみと訴えます。(小学初級から)

学習漫画

からだと脳のふしぎ事典

坂井建雄/監修・林恵子/漫画(集英社 本体1500円)

からだと脳の関係やしくみから、人体の小宇宙、「いのち」のふしぎにせまります。(小学中級から) 子どもの笑顔を守る絵本1

だれか
た・す・け・て

安藤由紀/作・朝倉めぐみ/絵(世界文化社 本体1143円)

誘拐・暴力・性被害…、子どもたちをターゲットにした犯罪から身を守るために何が必要か?人権の大切さを親子で一緒に再確認できる一冊です。(幼稚園〜小学中級)

ムササビの森の昼ごはん

甲斐芳子/作(平凡社 1359円)

四国の山間に暮す家族から大切に世話された動物達であるが、突然におとずれる別 離を演出することになる。それらを経て、子どもたちが心優しく成長する。(小学上級から)

もう一つのゲルニカの木

L・D・カストレサナ/著、狩野美智子/訳(平凡社 1942円)

スペイン内戦時に異国の地へ疎開した少年が、感じとった疎開生活や戦争の空しさの全てを綴った自伝的小説。(中学)

ぼくの町は戦場だった

BBC/編・山中恒/監訳解説(平凡社 1602円)

地球上、いたる所で人命が奪われた第二次世界大戦。各国の子どもたちが、戦火の中で見たものは何であったのか。12カ国の人たちの貴重な証言集。(中学)

みんなあかちゃんだった

鈴木まもる/作(小峰書店 本体1300円)

大人になって、どんなに偉そうにしていたって、昔はみーんなあかちゃん。いのちを見つめつづけた画家が、たんねんに描きました。(幼児から)

光草(ストラリスコ)

R・ピウミーニ/作・長野徹/訳(小峰書店 本体1400円)

日の光りにふれることができない不治の病の少年のために、画家は絵を描いた。詩情豊かにいのちと愛を語る。(小学上級から)

ダンスをする魚のなぜなぜなぜ?

かこさとし/作(小峰書店 本体1300円)

普通の魚と違った不思議な生態のイトヨ。イトヨに託していのちの継承について語る科学絵本です。(小学中級から)

ぶたばあちゃん

M・ワイルド/文・R・ブルックス/絵・今村葦子/訳(あすなろ書房 1500円)

年老いて死が近づいたことを知るぶたばあちゃん。それを見守る孫娘。二人は自分たちが知っている一番いい方法でさよならを言いあいます。心温まる絵本。(小学初級から)

アニーとおばあちゃん

M・マイルズ/作、P・パーノール/絵、北面・J・和子/訳(あすなろ書房 1262円)

ナバホ・インディアンの少女アニーは愛する祖母の死が近づいたことを知り最初は恐れるが、祖母に自然の摂理を説かれ、やがてそれを受け入れる。(小学中級から)

赤ちゃんの誕生

N・テイラー/文、R・ニルソン・ほか/写真(あすなろ書房 2400円)

赤ちゃん誕生の神秘に迫る写真絵本。受精から誕生までを独自の撮影技術を使ってみごとに記録。ワイドな画面で生命誕生の謎を解きあかします。(小学中級から)

ポポがはしった!

岸川悦子/作・狩野ふきこ/絵(大日本図書 本体1238円)

足を一本失った子ねこのポポ。でも、けんめいに生きようとしています。ポポのすがたにはげまされて、けんごくんも病気に負けず頑張ります。(小学初級)

スカイメモリーズ

P・ブリッソン/作・W・マイナー/絵・谷口由美子/訳(あかね書房 本体1200円)

母は十歳の娘エミリーに自分がガンであることを告げます。二人は一緒に見た空の思い出を心のカメラに写します。(小学上級)

メイおばちゃんの庭

C・ライラント/作・斎藤倫子/訳・中村悦子/絵(あかね書房 本体1165円)

貧しくも愛に包まれた少女サマーの生活は、おばの死によって一変した。しみじみと愛をうたう。(小学上級)

ホレイショー

B・G・ポリコフ/作・岡本浜江/訳・浜田洋子/画(あかね書房 本体1165円)

父親をガンで失った悲しみに耐えかねていたホレイショーが、祖父や友人との関わりを通して成長する姿を描く。(小学上級)

ありがとう フクロウじいさん

武鹿悦子/作・中村悦子/画(教育画劇 本体1200円)

年老いたフクロウと気弱なモグラとの心の絆。四季の自然を背景に森の動物たちを通して、生きることの大切さと死の意味を優しく語る絵本。(幼児から)

ぼくがあかちゃんだったとき

浜田桂子/作・絵(教育画劇 本体1200円)

父の目から見た、命の誕生、そして成長。ひとりひとりが、それぞれの色で命を育んでいく大切さ、家族のぬくもりを描く絵本。(幼児から)

折り鶴の子どもたち

那須正幹/作・高田三郎/絵(PHP研究所 本体1456円)

原爆による白血病のため、12歳の佐々木禎子は世を去った。級友たちは彼女の霊をなぐさめ、平和への願いをこめて、「原爆の子像」を建設しようとする。(小学上級から)

はしれ江ノ電ひかりのなかへ

金子章/作・渡辺有一/絵(PHP研究所 本体1300円)

江ノ電の運転手になりたい。心臓に病をかかえた少年の夢をかなえたノンフィクション。残り少ない命と知った少年の父とボランティアの努力が実る!!(小学初級から)

アンネと会う旅

大谷美和子/作・藪田政和/写真(PHP研究所 本体1200円)

アンネ・フランクのいた場所には、戦争の狂気と、それにもつぶされない人間の気高さがある。豊富な写真とともに、「人間ってなに?」と問う一冊。(小学上級から)

ぼくはここにいる

さなともこ/作・かみやしん/絵(講談社 本体1200円)

もうダメだ、限界だと思った時ふと肩の力をぬくと、違う世界がみえてくるかも。毎日がつらい君に贈る一冊。(中学から)

はじまりもなく、おわりもなく

フィリップ・デュマ/作・ときありえ/訳(講談社 本体1000円)

人はどこから来て、死んだ後どこへ行くのだろう。作者の父親の生涯を通 して死との向き合い方を考える。(小学中級から)

だから、あなたも生きぬいて

大平光代/作(講談社 本体1400円)

いじめ、自殺未遂、非行、極道の妻、背中に刺青まで入れた著者が、その後、猛勉強の末、司法試験に合格し、弁護士になる凄絶な半生記。(小学上級から)

街のいのち

立松和平/文・横松桃子/絵(くもん出版 本体1200円)

母の死という大きな試練に直面した少女が、街のいのちの緑と父との触れあいの中で慰められ、成長していく。自然の力への著者の信頼を描くいのちの絵本。(小学上級から)

のにっき 野日記 

近藤薫美子/作(アリス館 本体1500円)

冬の初め、野で果てた一匹のいたち。日がたつにつれその体に虫や動物が集まってきます「死」を正面から見つめ、めぐる命を記録しつづけた話題作。(幼児)

たねいっぱい わらったね

近藤薫美子/作(アリス館 本体1500円)

はじける種。風にのって運ばれる種。水に浮いて流される種。様々な方法で散らばり、命をつなぐ種たちの美しく力強い世界。細かな描きこみの絵も魅力。(幼児から)

ことりのいのち

アロナ・フランケル/作・さくまゆみこ/訳(アリス館 本体800円)

動かなくなった小鳥を見つけたまあくんは、小鳥のお墓をつくってあげましたが…。小鳥の死を通じ、生命のはかなさと力強さとを描いた絵本。(幼児から)

海くん、おはよう

西原理乃/著(新日本出版社 本体1300円)

「海くんとすごす一日一日を大切に、精一杯生きていきたい」 超重度障害児の弟・海くんとの日々を通し、命の輝きをといかける。(中学)

ジロー、生きててよかったね

岸川悦子/作・つちだよしはる/絵(新日本出版社 本体1400円)

阪神大震災被災者救援募金をつづける犬・ジローが行方不明に。人のやさしさが鎖のようにつながって命を救われた犬のお話。(小学中級)

ごめんね、ピーくん

和田登/作・鈴木びんこ/絵(新日本出版社 本体1500円)

マミは自分の過失でかわいがっていたアヒル・ピーくんの足を不自由にしてしまいます。小さな生きものたちがマミに教えてくれた命の尊さ。(小学上級から) グッバイ オスカー 君をわすれない

西風がふくとき

ポーラ・フォックス/作・清水奈緒子/訳・村田収/絵(文研出版 本体1300円)

エリザベスは夏休みを、苦手な祖母と小島の別荘で過ごすことになり……。一少女の成長を、祖母と暮した日々・祖母の死を通して感動的に描いた作品です。(小学上級から)

マッティアのふしぎな冒険

P・ピウミーニ/作・高畠恵美子/訳・広野多珂子/絵(文研出版 本体1300円)

臨終の日、おじいちゃんはマッティアをさそって不思議な旅に出ます。ところがだんだん小さくなり、最後は声となってマッティアの中にすみつきます。(小学中級から)

はるかニライ・カナイ

灰谷健次郎/作・坪谷令子/絵(理論社 本体1500円)

美しい自然とさまざまな生き物に囲まれて暮らす沖縄の島人たちは優しい。都会の学校生活に戸惑い、沖縄の離島へ移り住む一人の少女と島人たちの物語。(小学上級から)

カラフル

森 絵都/作(理論社 本体1500円)

死んだはずの魂が、天使の力をかりて、自殺した少年の身体にホームステイすることに。その魂の目に映し出される色とりどりの人間模様を描く青春小説。(小学上級から)

いのちにさわったら

鹿島和夫/編・根来由美/絵(理論社 本体1200円)

子どもの詩の傑作を集めたシリーズの一冊。くも、あかとんぼ、うみ、さかな…自然の風景や身近な生き物を、素直な感性で見つめ、表現した詩の世界。(小学初級から)

約束の国への長い旅

篠 輝久/著(リブリオ出版 本体1200円)

第二次世界大戦中ナチスに追われるユダヤ人難民のために国の命令に背いて、大量 のビザを出し、たくさんの人の命を救った日本領事官のお話。実話です。(小学上級から)

ぼくはねこのバーニーがだいすきだった

ボースト/作・ブレッグバッド/絵・なかむらたえこ/訳(偕成社 本体1000円)

大好きなねこの死を悲しむ男の子が、両親の暖かい思いやりで立ち直り、成長していく。身近な動物の死を通して、永遠の命を伝える絵本。(小学初級から)

ゆたかな命のために

甲斐裕美/著(偕成社 本体1400円)

残された時間を精一杯生きる、ホスピスの人たち。ボランティアで患者さんたちに会った著者が、ゆたかな命を生きることの意味を語る。(小学中級から)

自分にあてた手紙

F・セイヴォス/作・C・ポンティ/絵・末松氷海子/訳(偕成社 本体1000円)

最愛の人を失ったカメのポシェは、架空の手紙を書いて、少しずつ悲しみを克服していく…。心が癒され、生きる喜びが満ちてくる物語。(小学中級から)

リリが残してくれたもの

はらだゆうこ/さく(旺文社 本体1238円)

もういちどリリをだっこしたい。でもそれはできないこと。だってリリはもういないから……。愛するものの死にはじめて出会った少女のゆれる心を描く。(小学初級)

葬式ごっこ

亜蘭知子/作・朝倉田美子/絵(旺文社 本体1238円)

シシ君がいじめがつらくて自殺してしまった。ぼくはシシ君をいじめなかった。でも、ただ見ていた。ぼくには、その死に責任はなかったのか…。(小学上級から)

あなたが生まれるまで

J・デイビス/作・L・コーネル/絵・榎朝子/訳(小学館 本体1600円)

お母さんのおなかの中で、赤ちゃんが大きくなっていく9カ月を楽しいしかけで描いている、親子で読めるしかけ絵本です。(幼児〜小学初級)

あたしのいもうと

武鹿悦子/作・樋口千登世/絵(佼成出版社 本体1300円)

妹を亡くした少女が、ふたりの思い出をたどりながら、やがてその死を受け入れるまでをさわやかに描いた、命を見つめる絵本。(5歳から)

ダギーへの手紙

E・キューブラー・ロス/文・アグネス・チャン/訳(佼成出版社 本体1200円)

小児ガンに冒された9歳の少年に送った手紙「ダギーレター」。世界的に著名な精神科医の愛のメッセージは、命の尊さを教えてくれます。(小学初級から)

さよならエルマおばあさん

大塚敦子/写真・文(小学館 本体1300円)

ある日エルマおばあさんは、お医者さんから、病気でもう長くは生きられないといわれました。その最後の1年を飼猫の目を通して綴った写真絵本です。(小学上級から)

「死」って、なに?
かんがえよう、命のたいせつさ

ローリー&マーク・ブラウン/作・絵(文溪堂 本体1500円)

死ぬって、どういうこと?大好きな人が死んだら、どうすればいい?など、答えに困る問いを、わかりやすく説明。「死への準備教育」に最適。(幼児から)

月にとんだ猫

森津和嘉子/作・絵(文溪堂 本体1500円)

ある日、ぼくの猫が突然いなくなった。フクロウに襲われたのかも…。大切にしていた猫の死を通し、命について考える少年の成長を美しい絵でつづる。(幼児から)

ごりら先生

岸川悦子/作・狩野ふきこ/絵(文溪堂 本体1350円)

母の死のショックから、幼稚園に行けなくなったゆうた。でも、傷ついた、ツバメの世話を通し、命の大切さを知るのだった。感動の実話。(小学初級から)

マザー・テレサ

沖 守弘/監修・間所ひさこ/文・たかはしきよし/絵(フレーベル館 本体1000円)

「望まれない子ども」でも見捨てられることがあってはならない。インドの孤児救済に生涯尽したマザーテレサの足跡を描いた絵本。(幼児から)

ばらのいえのリカおばさん

与田凖一/作・中谷千代子/絵(フレーベル館 本体951円)

生きとし生けるものたちの営みと、それを慈しみ育てる人とのかかわりを小さな人たちにやさしく語りかけるリカおばさんのお話です。(小学初級から)

いのちってなんだ 生命と細胞

浅井利夫/話・川上洋一/絵(草土文化 本体1700円)

“いのち”ある生き物はすべて、自分のからだの中に酸素と栄養素をとり入れて生きていく力を作り出している。そのもとになっている細胞の話。(小学中級から)

クイズいのちはどこから

やまなか泰子/さく(草土文化 本体971円)

いのちにかかわる子どもの問いを二二のほんと・うそクイズに仕立てたもの。「ニワトリが卵から大きくなるように、人間も始めは卵である」ほんと・うそ?(小学中級から)

生命誕生の瞬間

ジョン・ポネット・エクソウ/著(草土文化 本体1456円)

約三五億年前、地球上に最初の生物が表れたこれが生命のはじまりだ。地球が形成されていく過程でどのようにして生命が誕生したか科学者の実験で伝える。(小学上級)

からだの絵本

砂川しげひさ/絵・滝田斉ほか/監修(星の環会 本体980円)

子供は大人が考える以上に豊かな生活力をもっている。それがすくすく伸びるよう願いを込めて作られた。子供の世界の明るさ、たくましさを生き生きと表現。ユニークなタッチとアイデアは、まんがの砂川しげひさ氏。(幼児から大人まで)

ハッピーバースデー 命かがやく瞬間

青木和雄/作・加藤美紀/画(金の星社 本体1300円)

「あなたなんか生まなきゃよかった」。母の一言で声を失った少女が、友の死をのり越え自分を取り戻すまで。(小学上級から)

朝子生命のかけ橋となって

間澤洋一/著(ポプラ社 本体1400円)

異国での突然の事故・脳死…。誰も体験したことのない悲しみの中で、家族は勇気ある決断をした。臓器提供者となった娘と家族、愛の絆。(中学生以上)

生きてます、15歳。

井上美由紀/著(ポプラ社 本体1200円)

誕生直前に父を事故でなくし、五百グラムの超未熟児、全盲で生まれてきた美由紀は今、高校生。すべての障害をはねのけ強く生きる少女の体験記。(中学生以上)

生命の樹

江崎雪子/作・宮いつき/絵(ポプラ社 本体1300円)

病気の母への気づかい。その母に愛されていないという思い。さまざまな心の葛藤をのりこえて、母との関係をとりもどすまでの少年の心の軌跡を描いたファンタジー。(小学上級から)

明日がいっぱい集まったなら…

斉藤よしみ・ごとう和/著(秋田書店 本体771円)

最愛の娘に骨髄移植を…!!かけがえのない小さな命を守るために戦いつづけた、一家族の感動の物語。骨髄移植の大切さが、つくづくわかる一冊。(小学上級)