
英語をもっと…もう遅い!?
「ツリークライミング? 木に登る?なんて楽しそう!」
初めての取材の日、子どものころから木が大好きな私は、わくわくしながらツリークライミング・ジャパンの体験会に向かいました。
訪れた先には、森があって、子どもたちがたくさんいて、その真ん中に大木のようなジョン・ギャスライトさんがいて…。木々に癒されつつ、みんなのはしゃぐ声や笑顔のなかですごした時間、このふれ合いこそ、ノンフィクションを書く醍醐味かも、と思います。
その体験会の後、私はジョンさんの車に同乗し、ご自宅を訪問することになったのですが、実は、車中で驚いたことがありました。
ジョンさんが、私の緊張を察して、尋ねたいであろうことの答えを、英語まじりの日本語でユーモアたっぷりに次から次へと喋り続けてくれるのです。さすがに、こんな人にお目にかかったことはありません。
彼はテレビタレントとしても活動していて、よく、おもしろい外国人と言われるそうですが、それ以上に思いやりの人でもありました。
そんな風に始まったご自宅でのインタビュー。「日本人とは日本語で会話するけど、熱が入ると英語になる」というジョンさんから、「英会話は初級以下」の私が話を聞くわけですから、日本人の弘子夫人にとても助けられました。
(英語がもう少ししゃべれたら、ジョンさんの魅力をもっと感じることができたのになあ)
そう思ったのは一過性の熱病なのでしょうか。
でも、今さら、と打ち消すのに、未だに気になっているし、いつかまた同じ後悔をしないためにも、英会話に取り組んでみようかなあ。
あ、自分で書いた本の一文が目に留りました。
「できることからやってみよう!」
ほんとほんと。木にのぼるのも、語学も、まずは最初の一歩から。
ついでに言うと、本のラストは、
「夢が広がるよ!」なんです。
これはもう、やるしかない!
あんずゆき●既刊に『ホスピタルクラウン・Kちゃんが行く』『返そう 赤ちゃんゴリラをお母さんに』など。
佼成出版社
『ツリークライミングはぼくの夢』
あんずゆき・文
本体1,500円