
レッツ、クッキング!
食べることは好きですか? 私は大大大好きです! 近ごろは、食いしん坊の五歳の娘と一緒に、いろいろなものを作って食べています。
最近のヒットメニューは、鍋で豪快に作る特大プリン。娘が卵を割って、ざるでこしてくれました。オーブンで蒸し焼きする間、まだかまだかと大騒ぎ。プリンができあがると、誇らしげにお父さんへ勧めていました。
私とクッキングタイムを共に過ごすうちに、野菜を洗ったり、切ったり、そして、片付けたりも、自然と一緒にしてくれるようになりました。
私も子どものころ、今の私と娘のようでした。家族と一緒に、スクランブルエッグやお好み焼き、アイスクリームなどなど、いろいろなものを作って食べました。私も、小さな包丁を握り、おぼつかない手元で野菜を切っていました。失敗することも多かったのですが、今になればそれもまた良い思い出。そうそう。うどんにチャレンジしたときは、生地がネチャネチャ手にくっついて、途中で断念。急きょすいとんにして食べたっけ……。
生きていくためには、食べることは必要不可欠です。料理を作ることを通して、食べることの大切さを教えてくれた家族には、感謝の気持ちでいっぱいです。
今の時代、お金を出せば手軽に食事をとることができます。でも、自分で料理を作ることによって得られるものは多いはず。たくさんお金をかけなくても、安く手に入れた食材で、栄養があり、バランスのとれた食事をとることができることも学べます。食べ物に対する感謝の気持ちや、創意工夫する楽しさも学べます。料理を作ることは、生きることの基本とも言えるでしょう。
この絵本のしゅうくん家族は、月見団子にはじまり、料理の本に載っていた郷土食の団子汁をアレンジして、おいしい一品を作りました。
この絵本を読んでくれた子どもたちがオリジナルの「幸せレシピ」を考え、たくさんの笑顔あふれる食卓が生まれることを願っています。
(はまの・ゆか)●既刊に『へたなんよ』『ママが10にん!?』『小学校の生活』など。
光村教育図書
『しゅうくんかぞくの しあわせレシピ つきみだんご』
はまのゆか・作
本体1、300円