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 東京・上野の国際子ども図書館は、2000年「子ども読書年」の5月5日、こどもの日にスタートし、装備を調えて2002年5月5日に全面開館しました。

 明治(39年)〜昭和初期に建てられた旧帝国図書館の、歴史的な構造を内外面に活かし(安藤忠雄氏設計)、そこに21世紀の子どもたちの心の糧となる、日本・世界の子どもの本・資料を収蔵して研究の用に供し、子どもに読書のよろこびを呼び起こすさまざまなサービスを企画し発信する、私たちが待ち望んだ国立の“子どもの本の殿堂”です。

 この国際子ども図書館は、民間、国会議員の設立運動と国立国会図書館の発意によって設立されたという画期的な意義を持っています。私たちの「国際子ども図書館を考える全国連絡会」はその設立以前から今日に至るまで、「子どもの未来を考える議員連盟」、「国立国会図書館」と“三位一体”の形で事業の実現・発展に力をつくして来ました。

 当会は『図書館の設立の理想が達成するよう支援する』を目的に、児童図書出版関係者、児童文学者、絵本作家、学識経験者、公共図書館・学校図書館組織、読書推進団体等、そして関心をもつ個人が集まり、団体・法人会員85、個人会員128名で構成しています。

 会の活動の最重点のものに「要望書の提出」があります。開館前の時期には3件、全面開館に向けての時期は4件、そして全面開館後は06年4月までに8件の要望書を、国立国会図書館長、国際子ども図書館長に提出し、議員連盟に報告しました。その内容は資料の収集・保存、子どもへのサービス、研究制度、事業、運営、職員等すべての部門にわたります。今もっとも集中的に検討しているのが、「第3期工事計画(国際子ども図書館の施設拡充計画)」に関わる要望です。

 一応順調に船出したこの大事業ですが、問題は多くあります。掲げた理念にはまだ遠く、私たちが望むことの実現は、その多くが『これから新たに作るべき施設』によって可能になるからです。 収蔵庫が2012年ごろに満杯になることもあり、国立国会図書館は、「国際子ども図書館の図書館奉仕の拡充に関する調査会」の答申(2005.3.16)を得て、国際子ども図書館の「施設拡充計画」を策定し、2008年夏に、設計に取り掛かる予算の請求を行うことになっています。

 この実現には、前途に立ちふさがる各種の壁を乗り越える必要があり、それには民間の 世論を巻き起こす大きな支援の力が必須のものとなります。

 「国際子ども図書館を考える全国連絡会」も、今まで以上に、《国立の国際子ども図書館》の真の充実を求める声を会内外に掘り起し集めて、この「拡充計画」の推進に寄与したいと考えています。


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