日本児童図書出版協会

児童書出版文化の向上と児童書の普及を目指して活動している団体です

こどもの本

私の新刊
『モルモットの ぺると きになる おきゃくさま』 なかやみわ

(月刊「こどもの本」2024年9月号より)
なかやみわさん

子どもたちに大人気の「モルモット」

「モルモット」というと、皆さんはどんなイメージを持たれますか? 大人しくて、従順で無抵抗といったネガティブなイメージから「実験動物」と連想する大人はとても多いと思います。実を言うと、私自身もそうでした。日本では、そんなマイナスイメージのあるモルモットですが、動物園のふれあい広場では、子どもたちに大人気で、いつも親子連れで賑わっています。私も息子が幼い頃、よくふれあい広場に行き、息子と一緒にモルモットと触れ合うのが大好きでした。その影響で、私はいつの間にかモルモットの可愛らしさに魅了され、いまではモルモット飼育歴10年以上となります。

(写真は、4匹目にお迎えした、この絵本シリーズ1作目のモデルになった「ちゃも」です。)

 海外では、モルモットはペットとしてとても人気が高く、愛好家もたくさんいるのに、日本では、いまいち人気に乏しいのが残念すぎます。そこでモルモットの魅力をもっと伝えたくてモルモットの絵本シリーズを創作しました。今回の新刊は、その第2弾『モルモットのぺると きになるおきゃくさま』です。

 知らない人も多いと思いますが、モルモットは、いろんな種類が存在し、被毛がどんどん伸びてしまうタイプや縮れて短いタイプなど、見た目も色も様々です。

 私の現在飼っている「ちゃも」は、テッセルという種類で、ウェーブがかった被毛が、どんどん伸びるタイプです。毎年夏が来る前に、いつも短く散髪するのですが、臆病なモルモットの散髪はとても大変です。ふわふわの長い被毛を短く切られ、不機嫌そうな「ちゃも」を見ていると、私が幼い頃、母に髪を切られすぎて不機嫌になった記憶が思い出されます。そんなエピソードから今回の絵本のストーリーを思いつきました。

 この絵本シリーズでは、絵本の中に読者自身が参加して楽しめる工夫をしています。今回も、きっと楽しんでいただけると思います。

(なかや・みわ)●既刊に『モルモットの ちゃもと けだまーず』「そらまめくん」シリーズ、「くれよんのくろくん」シリーズなど。

『モルモットの
金の星社
『モルモットの ぺると きになる おきゃくさま』
なかやみわ・さく
定価1,540円(税込)