日本児童図書出版協会

児童書出版文化の向上と児童書の普及を目指して活動している団体です

“さがしています。こんな本”

月刊「こどもの本」2000年7月号より

沖縄の本

西表島の海

TROPICAL UNDER−WATER
矢野維幾/著(平凡社 本体2200円)

マングローブの川からサンゴ礁まで、淡水・汽水・海水域の多様性と豊富な自然を地元で暮らす著者が克明に紹介する。(中学)

ふなひき太良(たらあ)

儀間比呂志/作・絵(岩崎書店 本体1400円)

あるききんの年、いつも大めしをくらって寝てばかりの太良が村びとのためにたちあがった…。沖縄の心を力強くうたいあげた版画絵本。(小学初級から)

赤牛モウサー

儀間比呂志/作・絵(岩崎書店 本体1262円)

年とった牛をたすけた、村のわかものマチヤー。その赤牛、モウサーは、何とものをいう牛でした…。沖縄の民話を絵本化。(小学初級から)

沖縄のこれから

平和な島をめざして
新崎盛暉/著(ポプラ社 本体1400円)

日本にある米軍基地の75%が集中している沖縄。基地と戦争の現実から、私たちは何をするべきかを考える。(中学生から)

沖縄と北海道の歴史

坂井俊樹/監修(ポプラ社 本体2800円)

沖縄と北海道が、江戸時代から明治にかけて日本の国に統合されていく過程と、その後の歩み、現在の問題などをとりあげる。(小学上級から)

おきなわ 島のこえ

丸木俊・丸木位里/文と絵(小峰書店 本体1340円)

沖縄戦で、沖縄の人たちは軍人だけでなく数多くの人の命が失われました。戦争への怒りと、平和への願いをこめた絵本です。(子どもから大人まで)

デイゴの花かげ

赤座憲久/作・山城見信/絵(小峰書店 本体1049円)

盲目の青年は、沖縄に盲学校をつくろうと決意をした。その人の名は高橋福治。目の不自由な人のため生涯をその教育にかけた人の伝記。(小学上級から)

大きな虫たちのせかい

湊 和雄/文と写真(大日本図書 本体1456円)

亜熱帯の自然の中でたくましく生きる虫たちを紹介します。世界一大きなガ・ヨナグニサンをはじめ、チョウや甲虫がたくさん出てきます。(小学中級から)

日本のジャングル

西表島

松岡達英/作(大日本図書 本体3000円)

東京から2000キロ。西表島にはビックリするような自然がいっぱいです。豊かなマングローブの林、ここでしか出会えない珍しい生物を紹介。(小学上級から)

アガチによろしく

上條さなえ/作・島澤喜芳/絵(学習研究社 本体1200円)

間もなく家族からはなれていく父のために、秀太は、沖縄の山原(やんばる)の森にヤンバルクイナの写真をとりに行く。父と子のきずなを描く冒険読み物。(小学中級から)

ケンの戦場日記

久手堅憲俊/作・上西庸介/絵(偕成社 本体1200円)

激烈な地上戦を展開し、20万人以上の死者を出した沖縄戦。昭和19年7月から終戦までの様子を、少年の目を通して描く悲惨な記録。(小学中級から)

萌えろ!ガジュマル

久手堅憲俊/作・田代三善/絵(偕成社 本体1200円)

沖縄戦で一家全滅し、ただひとり生き残った少年。戦後27年におよぶ長い占領下での、沖縄の苦難の歩みを少年の姿を通して描きます。(小学中級から)

アニメ絵本 対馬丸

さようなら沖縄
大城立裕/原作(理論社 本体1200円)

沖縄から本土へ疎開する子どもたちを乗せた対馬丸が沈められた…。戦争の悲劇をアニメ絵本にしました。(小学初級から)

アニメ絵本 かんからさんしん

沖縄戦を生きぬいた子どもたち
「かんからさんしん」製作委員会(理論社 本体1200円)

沖縄の地上戦を生きのびた人びとの心を甦らせたのが、空き缶で作ったかんからさんしんの音色でした。(小学初級から)

とんとんみーときじむなー

田島征彦/さく(童心社 本体1300円)

きじむなーとはガジュマルの大木にすむという小妖怪のこと。妖怪は病身の母を守るとんとんみと呼ばれる少年に出あい…。(小学初級から)

てっぽうをもったキジムナー

田島征彦/作(童心社 本体1500円)

太平洋戦争末期、すさまじい艦砲射撃の中から、妖怪キジムナーにいのちを救われた、沖縄の少女の物語。平和を願う絵本。(小学初級から)

琉球弧の民話

松谷みよ子・米屋陽一/責任編集(童心社 本体1825円)

古来、人は違う存在ではなく、すべての対象と会話していた。その心は沖縄の民話にみごとに語られている。(中学生から)

ガジュマルの木かげ学校

赤座憲久/作・依光隆/絵(PHP研究所 本体1165円)

空襲で校庭に焼けのこったガジュマルの木かげで授業ははじまった。平和を願い通した島の人たちの「ぬちどう宝」を描く。(小学中級から)

白旗の少女

比嘉富子/作・依光隆/絵(講談社 本体1262円)

太平洋戦争末期の沖縄で、わずか7歳の少女が、たった一人で戦場をさまよったあげく、白旗を持ってアメリカ軍に投降するまでの愛と感動の記録。(小学上級から)

シマが基地になった日

〜沖縄伊江島二度めの戦争〜
真鍋和子/著(金の星社 本体1300円)

太平洋戦争終結後、沖縄にもう一つの戦争があった。アメリカによる土地取り上げである。非暴力を掲げて闘い続ける阿波根昌鴻(アワゴンショウコウ)さんの半生を描く。(小学上級)

沖縄の心を染める

藤崎康夫/作(くもん出版 本体1165円)

先祖から伝わる独自の技法で、沖縄の色鮮やかな自然を染め上げる紅型(びんがた)。時代の荒波にぶつかりながらも、伝統の紅型を守りつづけてきた城間栄喜の物語。(小学中級から)

はだかの捕虜

来栖良夫/著・久米宏一/絵(新日本出版社 本体1359円)

20万人が犠牲になった沖縄戦で何も知らないまま「本土決戦」を叫び、捕虜としてはだかのまま、ハワイへ連れ去られた一人の少年の物語。(小学上級から)