こどもの本

私がつくった本52
メディカ出版(保育社) 絵本プロジェクトチーム

(月刊「こどもの本」2014年2月号より)
すごいぞ!ぼくらのからだ(既刊4巻)

すごいぞ!ぼくらのからだ(既刊4巻)
中川ひろたか/文、藤本ともひこ・他/絵
2013年7月〜

 今回は私たちが企画した絵本「すごいぞ!ぼくらのからだ」シリーズをご紹介します。

 実は私たち、普段、医師や看護師など医療系のお仕事をされている方向けの専門書や電子メディアを作っているメディカ出版(保育社のグループ会社)の社員で、メンバーは普段はそれぞれ全く別の仕事をしています。もちろん絵本作りに携わることも初めてでした。そんなわけで何もかもが体当たり。「子どもたちが〝体ってすごい!〟と感じてくれるような絵本を作りたい」という熱い思いを胸に、細い糸を手繰って今回のシリーズのお話を書いてくださっている中川ひろたかさんにたどり着きました。

 中川さんは私たちの思いを受け止め、難解な体の仕組みをわかりやすい言葉で表現してくれました。憧れの作家さんと一つのものを作り上げる喜びと苦労といったら、まさに知恵熱が出そうな日々! ようやく本ができ上がったときの感動は言葉にできません。

 大人になっても、嫌なことや悩みごとがあると現実から逃げ出したくなったりすることってありますよね。でも、心が落ち込んでいたりヤケになったりしていても、体の器官は与えられた使命を全うするため一生懸命働いています。日々食べ物を消化し、とうもろこしのような固い食べ物でさえ分解してうんこにし、丈夫な骨や内臓を作るために活動しているんです。消化の仕事をしている胃は、腸の仕事のほうが楽そうだから異動したいなんて思ってもいません。そんなふうに考えたらちょっと感動的ではありませんか。そう、体って本当にすごいんです。普段の生活の中でも、ちょっと見方を変えると体の不思議や面白さがいっぱい見えてきます。

『たべものたべたら』では、「昨日食べたとうもろこしが、今日のうんこにでてきたんだよ。どうしてかな?」、『ほね・ホネ・がいこつ!』では「頭のレントゲンを撮ったらガイコツがでてきた! なんでだろう?」といった日常の疑問やエピソードをもとに、楽しい物語展開の中で体の仕組みをわかりやすく伝えています。『ぼくの手 わたしの手』では、モノクロ写真とともに中川さんが三十年以上あたため続けてきた優しい文章で、人のぬくもりやつながりを伝えています。そして昨年十一月刊行の『あしってエラい!』では、生まれたばかりの弟が歩きはじめるストーリーの中で、人間の足についてわかりやすく解説しています。

 この本を読んだ大人も子どもも、自分の体に興味を持って、敬意を抱き、自分を大切にする気持ちが芽生えてくれたら、そして他人を思いやる気持ちにつながってくれたら、と願っています。シリーズを通して読んでいただけたらとても嬉しいです。