日本児童図書出版協会

児童書出版文化の向上と児童書の普及を目指して活動している団体です

こどもの本

私の新刊
『キラリちゃん』 ひらぎみつえ

(月刊「こどもの本」2020年9月号より)
ひらぎみつえさん

作りたい気持ちが、むくむく。

 突然ですが、あなたのまわりに、こんなお子さんはいませんか?

□空き箱を見るとワクワクしている。

□ガムテープを好きなだけ使って良い

 と言われたら興奮してしまう。

□コルク栓やラップの芯など、レアな

 廃材を見ると目の色が変わる。

□大きなダンボール箱があったら、

 中に入りたがる。

 二つ以上当てはまるなら、間違いなくその子は「工作大好きっ子」でしょう。そんなお子さんにおすすめしたいのが『キラリちゃん』です。読むと作りたい気持ちがむくむく湧いてくる、工作の楽しさが詰まった絵本です。 

 工作って、なぜ楽しいんでしょう?それは、工作には、嬉しくなるポイントが何段階もあるからだと思います。

 その1。まず「何をつくろうかな」と考えただけでワクワクします。まだ何もしていない段階で、もう楽しいのです。

 その2。工作は、試行錯誤と小さな達成の繰り返し。完成した作品は、自分を信じてがんばり通した証です。

 その3。自分の作品を眺めていると、なんとも愛おしくなってきます。人に見せたくなってきます。

 その4。誰かが「それ、いいね!」と言ってくれたら、さらに幸せ。認めてもらえる喜びを知ります。理解し合える友だちもできます。

 そして自分のことがもう一歩、好きになれるのです。

 娘が幼稚園の頃、紙で人形を作るのが上手なお友だちがいました。彼女も工作大好きっ子の一人。作った人形を娘にプレゼントしてくれたり、ときには娘と一緒に作って、名前をつけてかわいがったりしていたようです。

『キラリちゃん』のおはなしは、こんな思い出から生まれました。小さな人形を愛おしく思う気持ち、同じ世界観を友だちと共有できる幸せ、みんなの想像力がつながって、すばらしい作品へと広がっていく興奮…。そんなキラキラした子どもたちの日常を、この絵本を通して読者のみなさんに伝えることができたら嬉しいです。

(ひらぎ・みつえ)●既刊に『お?かお!』『ころりん・ぱ!』『こうさくはっちゃん おすしやさん』など。

『キラリちゃん』"
金の星社
『キラリちゃん』
ひらぎみつえ・作・絵
本体1300円