こどもの本

我が社の売れ筋 ヒットのひみつ17
「えほん・ようかいむら」シリーズ 国土社

(月刊「こどもの本」2020年7月号より)
「えほん・ようかいむら」シリーズ

かわいい妖怪がいっぱい!ほのぼの妖怪絵本

たかいよしかず 作・絵
2019年4月~刊行

 ちまたに出まわる妖怪絵本というと、背筋も凍りつくような、見るからに、おどろおどろしいものが多く出版されています。

 妖怪の本なんだから…、子どもたちだって怖いものが大好きなんだから…、それでいいんだよ。といわれてしまえば、それまでなのですが、本当にそうなのでしょうか。

 もっと妖怪を身近に感じてほしい、妖怪にも日常生活があっていいのではないでしょうか。怖いだけではない、ほのぼのとした妖怪絵本をつくりたい。そうして「えほん・ようかいむら」シリーズの企画・編集がスタートしました。

 作家の選定は、「怪談レストラン」シリーズでもおなじみの作家であり、すべての人たちにハッピーをとどけるクリエーター「たかいよしかず」先生以外に候補はないと、さっそく連絡し、快諾をいただきました。

 まず、取り組んだのは、妖怪たちそれぞれを、親しみのもてるキャラクター化していくことでした。そして、「ようかいむら」という一つの妖怪の世界をつくりあげ、まるで人間のように、その中で子どもたちにもなじみのある行事や日常生活をさせることにしました。独自の妖怪ワールドをもつ作家としては、「水を得たカッパ」だったかもしれません。

 そうして刊行後、まず行ったのは書店様に対するさまざまな企画提案でした。さらに知名度をあげるための広告・宣伝活動。新聞広告掲載後は書店様からのお問い合わせも多く、ご好評いただきました。妖怪カード、缶バッジなどのさまざまなグッズの制作。夏休み期間のクイズラリーやイベントでのサイン会なども行ってきました。そして現在、いくつかの妖怪のフィギュアを、全国のガチャガチャで販売する計画も進行しています。

 なんだか知らないうちに、妖怪たちはどんどん「ようかいむら」を飛び出していってしまいます。それは、まるで巣立っていく子どもを送り出す親のような気持ちです。

「えほん・ようかいむら」シリーズは、これまでに、

『ようかいむらの じごくえんそく』

『ようかいむらの びっくりゆうえんち』

『ようかいむらの わくわくなつやすみ』

『ようかいむらの だいうんどうかい』

『ようかいむらの たのしいおしょうがつ』

『ようかいむらの どんどこまつり』

の6巻を刊行しました。これからも、続巻を刊行する予定です。7巻目となる『ようかいむらの どっきりハロウィン』では、いよいよ外国の妖怪も登場します。ぜひ楽しみにしてください。

(国土社 内田次郎)