こどもの本

私の新刊
『使って覚える記号図鑑』 白鳥 敬

(月刊「こどもの本」2017年4月号より)
白鳥 敬さん

眺めて、調べて
使って楽しむ

 +、Ω、♂、♪、@……身の回りにはたくさんの記号やマークがあふれています。学校の授業はもちろん、街中ではさまざまな道路標識を見かけますし、食品や電気製品には、内容や使用上の注意が一目でわかるマークが表記されています。また、子どもから大人まで多くの人が毎日のようにやりとりしているメールでは、顔文字や絵文字がよく使われます。

 私は、これまでに単位や記号に関する本を何冊も書いてきましたが、これらの本で取りあげたものは単位とその単位記号が大半でした。しかし、今回の本では、学校の教科書に登場する記号、学校で習う単元に関連する記号、そして身近なマークを幅広く取り上げることにしました。単位記号だけだと、黒一色でやや無味乾燥なページになってしまうこともありますが、カラフルでさまざまな形をしたマークが並んだページはビジュアル面でも面白く、眺めているだけでも楽しめます。

 また、今回は記号やマークの歴史と文化・文明との関わりにふれることができたのもよかった点です。古くは楔形文字やヒエログリフから、2016年11月末に名称が正式決定した113番元素ニホニウム(Nh)、同年12月から新しく変わった洗濯表示記号まで紹介することで、記号やマークと人との関わりを感じることができるようになりました。記号は単なるデザインではなく、メッセージを確実に伝えるために、長い間の工夫によって生まれてきたものだということを感じてもらえればと思います。

「使って覚える」というタイトル通り、記号の意味だけでなく使い方を覚えられるよう、作図したり調べたりする「チャレンジ」を用意している点もこの本の特色です。実際に書いて使って、そうして自分のものになった記号やマークは、コミュニケーションをより円滑にし、伝えたい内容を瞬時に伝えるためにとても有用なツールになってくれるでしょう。本書のページをめくって、そのことを実感していただけたら嬉しいです。

(しらとり・けい)●既刊に『子供の科学★サイエンスブックス 飛行機のしくみ』『定理と法則105』『単位と記号』など。

「子供の科学★サイエンスブックス 使って覚える記号図鑑 教科書に出てくる科学の記号・身近なマーク大集合!」
誠文堂新光社
『子供の科学★サイエンスブックス 使って覚える記号図鑑 教科書に出てくる科学の記号・身近なマーク大集合!』
白鳥 敬・著
本体2、200円