こどもの本

私の新刊
『ともだちのつくりかた』 たかいよしかず

(月刊「こどもの本」2016年7月号より)
たかいよしかずさん

友達は一生の宝物

「友達は一生の宝物」
この一言を伝えたくてこの本を作りました。
 さかのぼる事、今から30数年前教職を取っていた僕は、母校の中学校に2週間美術の先生をするために行きました。正直先生になろうと思っていたわけでなく、教職の免状くらいは取っていた方がいいかな?という軽いノリからでした。けれども2週間中学校に行って授業をして思ったことは、自分の課目だけなら先生もできるかもしれない。けれどもその頃の中学校は自分の教科2割、後の8割を子供達に生活指導が出来る人が先生になるべきで、自分は先生の器ではないと思いました。けれども自分の中に何かしら子供達に伝えたい事があるような気がして、そこで初めて、それなら将来絵本作家になってその何かを伝えられる物を作ろうと思い、イラストレーター・デザイナー・プランナーと色々な仕事の経験をつみ20年かかって絵本作家になりました。そしてさらに10年かかってこの本が生まれました。
 この本は去年の春に中学生の男子が友達に殺されると言う事件を知った時に「ありえない。何でそんな事がおこるのか?」「自分の今やっている仕事でそう言う事を少しでも食い止める事が出来る物が作れないのか」と思いました。親は選べなくとも友達は選べる。良い友達に巡り会う事が出来ればその子はまっすぐ生きていけるのではないか。そして出来たのがこの本です。
 友達の事を考える前にまず自分の事を知る。自分は今どういう人間なのか? その上でどんな人と友達になりたいのか?
 5年前に、同じ出版社からエッセイ集『キャラクターデザインの仕事』と言う本を出させて頂きました。その本は中学校から上の子供達、ひいては社会人にまで向けた本でした。今回は園児から小学1年生位までの子供を対象として作りました。
 この本が沢山の子供達の手に届く事を願ってやみません。

(たかい・よしかず)
●既刊に「おはなし くろくま」シリーズ、『ナゾのいきものUMAをさがせ‼ せかいいっしゅうへん』など。
『ともだちのつくりかた』

大日本図書
『ともだちのつくりかた』
たかいよしかず・さく
本体1、400円